スキンケア

アトピー性皮膚炎の原因として、今一番重要視されているのは、皮膚の乾燥です。
以下に皮膚の乾燥を防ぐために大切な事を上げます。

1.石ケンを使いすぎない

石ケンは普通のもので良いのですが、刺激を感じる場合は低刺激のものを使いましょう。夏は1日おきぐらい、冬は3日に1回ぐらいの使用にとどめ、ナイロンタオルなどは絶対に使用せず、石ケンを手のひらであわだてて軽くこする程度にします。

2.冷暖房は強くしない

冷暖房は強すぎると空気が乾燥し、皮膚も乾燥してしまいます。
特に冬などは必ず加湿する様にしましょう。

3.シャンプーは薄めて使う

シャンプーは少なくとも3倍くらいに薄めてから使用する様にしましょう。
すすぎを十分することが重要です。リンスも同様です。

4.入浴は毎日

少しぬるめのお湯に毎日入りましょう。入浴することで皮膚の表面のホコリやアレルゲンも取り除かれます。

また角層に水分を補給する効果があります。 硫黄入りの入浴剤の使用は避けましょう。保湿剤入りの入浴剤の使用は効果的な事が多いようです。

5.入浴後保湿剤をぬる

入浴後よく水分をふきとり直ちに保湿剤を外用し、水分の蒸発を防ぎます。

ドライスキンとは、角層内の水分量の低下が起きている状態と考えられ、アトピー性皮膚炎では水分保持能を担う細胞間脂質の低下が認められています。 中でもセラミドをはじめとする脂質の低下が著しく、これらを外から補ってやることも有効です。

ワセリン、アズノール軟膏、ヒルドイド軟膏、非ステロイド系軟膏、セラミド入りクリーム等の上手な使用により軽症のアトピーは十分コントロールできます。 重症の場合は皮膚科専門医の指導の下で少量のステロイド剤外用が必要になってきます。症状が改善すれば上記の保湿剤だけでコントロールできる様になる場合が多いのです。

新薬情報

最近、ステロイドに変わるアトピー性皮膚炎の治療薬としてタクロリムス(プロトピック軟膏)が発売された。

タクロリムスは、放線菌から産生される化合物で強力な免疫抑制作用を有する。ステロイドも免疫抑制剤であるがその作用がほとんどすべての細胞におよび、副作用も多岐にわたるのにくらべ、 タクロリムスはT細胞に特異的に作用するもので副作用が少ないとされる。

プロトピック軟膏は顔面などの炎症症状が強く赤味をともなう皮疹に効果的で、赤味が気になるがステロイドを塗るとリバウンドでかえってあとで更に赤味が強まるなどで悩んでいた患者さんに喜ばれている。

ステロイド外用剤のように皮膚萎縮、毛細血管拡張、外用中止後のリバウンドが少ない、目の周囲でも比較的安全に使用できる等の利点がある。

ただし、プロトピック軟膏の問題点は使い始めた時、2~3日間はほてり感やヒリヒリ感などの刺激感が強いことである。使い続けられない人も時にあるが2~3日は我慢して塗ってみるよう指導している。 しかしこのような症状も1週間もするとほとんど感じられなくなり、顔の赤味やかゆみも消失し大変良い状態となる。

当院の経験では軽快後は1週間に1回の塗布で良い状態を維持できる人や1ヶ月に1回程度の塗布で良い人もある。

プロトピック軟膏の使用時に注意する点としては長期使用時に毛のう炎、単純ヘルペスなどの発症率が高くなる事、プロトピック軟膏塗布部位を長時間紫外線にさらさないようにする事である。

また大量投与により腎障害や高カリウム血症などの報告があるため1日に2回塗布時、1回の使用量は5gまで1日10gまでに抑える事も注意する必要がある。

妊娠中、授乳中の女性への投与は認められていない。
小児にも使用できる小児用が発売された。